巷では手巻きデイトナ人気が凄まじいですね。オイスターの6263で程度の良いものは1000万円の大台を軽く突破。。。なかなか簡単には買いにくい状況になってしまいましたね。そうなると自然に注目を集めるのが弟ブランド、チュードルのクロノグラフでしょう。昔より高くなったとはいえ、まだ手が届く価格帯で流通していますから。でもね、初期の手巻きクロノグラフに限ると事は簡単にはいきません。そもそもデイトナに比べて販売年数も少なく、良い状態で残っている個体は本当に稀なんです。
そんな中、ご委託いただいたのが初期クロノの中でも人気の高い、この7149/0のブルーです。チュードルだけにしか存在しない70年代らしいデザインと独特のカラーを与えられたこのモデルは同社の歴史の中でも異端。すこぶるエッジの効いた名作として後生に語り継がれる一本でしょう。

コンディションは申し分ありません。割れや気泡が入りやすいプラベゼルもほぼ完全な状態で残され、ダイヤル上も夜光も良い雰囲気で灼けています。そして何より注目なのはオリジナルのプッシャー、溝無しのマークⅡが入っていること。じつはこのパーツ、デイトナに流用されてしまうことが多く、なかなかチュードルクロノに付いたまま出てこないんです。それだけオリジナリティが高いということですね。
長くなりましたが最後にこれだけは書かせてください。ブルーのモンテカルロ、特に7149/0は個体数と人気のバランスから今後絶対に枯渇状態になるモデルです。買えるうちに押さえておくことが鉄則ですよ。