71年に登場したTUDORの第二世代クロノグラフ、通称“モンテカルロ”。時代性を反映させた70'sモダンなデザインは誕生から50年近く経った今も時計ファンを惹きつけてやみません。インデックスやサブダイヤルのカタチを見てください！ 時計デザインの常識をまったく無視しつつ、それでいてカッコ良くまとめたその手腕はじつにお見事です。
今回手にいれた個体は凄いです。オリジナリティを完璧に残しつつ、ほぼ傷みが無い状態で当店にやってきました。プッシャーはデイトナファンが血眼で探しいている溝無し。ケースのエッジはビシッと立ち、ラグの先端に頭をぶつけようものなら、それこそ死亡確定です。肝心なダイヤルはもちろん、傷つきやすいベゼルにも嫌な傷や汚れがありません。50年の経年を考慮すると、これ以上のクオリティを望むのは酷でしょう。
いつも思うのですが、この類いのトッピンは探して出てくるものではありません。ある種の節操の無さを持ち合わせていないと入手できません。極端な話、欲しくなくてもコレは買うべき。そんな1本です。

※文字盤上、5時、7時位置の夜光カケあり。