この時計は59年から63年あたりの数年間のみ作られていた5512サークルミラーのクロノメーターバージョン。ダイヤル上に4行の文字列が入る凝縮感のあるルックスで人気のタイプです。この時期のサブマリーナはいわば高級感とは無縁の実用機。それゆえ高級機のようにクロノメーター検定を通した個体は非常に少なく、現存数も極めて少ないレアモデルになります。しかもこの個体のようにアンダーバーが入るタイプは本当に希少。ほとんど市場に出ることはありません。
さらに注目すべきは、この個体がもつ独特のエイジングでしょう。十分に艶を残しながら若干ブラウンに退色した文字盤は、この年代のヴィンテージサブの良さが詰め込まれたような、渋い輝きを放っています。
その他のディテールもほぼ完璧です。針はサークルに届く14mm、リューズはドットの無いオールドタイプ。ベゼルも若干グリーンに退色したとても雰囲気の良いロング5が装着されています。裏蓋を開けた時にしか見えませんが、時代に合ったバタフライローターが残っているのもマニアには嬉しいポイントです。ケースに関しても年代を考えれば十分に満足できるコンディションです。
海外のマーケットを見渡してみればわかるとおり、通常の5512サークルミラーですら500万円近い価格で取引される時代となりました。
4ラインの程度の良いモデルであれば700万円程度は当然。アンダーバー×ブラウンともなればその価値は計り知れません。出品者の方と相談の上、よりリーズナブルな価格を設定できました。
ぜひお気軽にお問い合わせください。